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ウメハラ切り抜きを語るBrian_Fの切り抜きを見た感想

以下すべて「字幕翻訳を読んだsetofuumiの要約」になります。
原文・逐語訳は元の動画をあたってください。

おおもとのウメハラ切り抜きはこれ

日本勢が誰ひとり参加しない海外の地域大会にウメハラが参加する理由とその現状
https://www.youtube.com/watch?v=Oqo1h6nNY64

 

Brian_Fがcptを語るウメハラ切り抜きを論じたことが話題に

www.youtube.com

 

ざっくりした時系列要約

1.現在のWWシステムと過去の日本勢の実績
過去の「32人中半分は日本勢」であることの肯定、妥当性(but not No.1)

2.CPTの仕組み
ポイント制にあった大会参加のインセンティブがなくなった

3.切り抜き部分への否定
Daigo「(現cptシステムは)世界に向けているのでまあいいのかな」
Brian_F「まったく同意しない」

重要な部分は「国際イベント」「ストーリーライン」でそれが今はない
WWは代表を出すだけなら良い方法だが、それ自体は別に興奮はしないし見にもいかない。例:北米3地区、ブラジル。良いプレイヤーがいて代表になるのはいいが、それ自体がコンテンツやストーリーにはならない

4.追加コンテンツの充実
sfvのアップデート数とそれと連動する盛り上がり

5.CPTとEWCにおける遠征度合いの違い
EWCの方が遠征が多く国際戦になっている(EWCも別にポイント制ではないが、チャンスの広さ)

6.CCの賞金分配について
(下位が低い=出場へのインセンティブがないという主張)

7.切り抜き引用2
cptシステム(WW)を「世界のプレイヤーへのチャンス」と表現した部分
国際イベントで様々なプレイヤーが交わる(戦う)ことこそが「チャンス」であり、ccに出ることそのものではない
「見たことがないプレイヤー」「戦ったことのないプレイヤー」の重要さ
2024鉄拳8は既存踏襲だったので「ストーリー」はあった(中心はUlsan)

8.CCは面白いか?
WWにより世界代表戦になった→それと関係なくアジアが支配的であることは変わらない(2023CC)
UMA優勝は驚かれたが「支配的なアジアのプレイヤー=ChrisWongと五分」なプレイヤーが優勝するのは別に不思議ではない
まあSayffの活躍はよかったけど

CC2023の面白くなさ
・グループのランダムさ
・ストーリーができていない
・過去の対戦が起きていない
→ポイント制で解決?
少なくともポイント準拠でグループ平均化はできるはず、という主張か

以下繰り返し

・才能を発掘するのは重要だが、WWが多すぎる
・WWは視聴もされず興奮もない、広告効果もない
「国際大会」が面白かったのであり参加・視聴・広告すべてのインセンティブがあった

・埋もれてしまう地域から代表を出すのはいいが日本の枠が足りない(daigo等超有名なプレイヤーがWWランキング下位なのを参照しながら)。オリンピック方式といえるがとても機能しているとは思えない

idomカプコンが2019までの日本人の多さの"不評"を聞いたから…と聞いた(伝聞)」
それはまあ退屈な部分はあるね

・(CCグループで)だらだらとラウンドロビンすることはつまらない。ダブルエリミの方がいい。
・「国際大会」のtop64付近ほど多様性があり面白いものはなかった
(それが北米オン・TNSと同じだったらつまらない→前回のCCC北米プレミアはそれに近かった)

・日本だけはWWですら盛り上がっている(有料入場で埋まるほど!)
・ネットコードが良すぎるのでオンラインで完結してしまうのはあるが、それによってオフラインを殺すフォーマットなのは悲しい

 


感想・まとめ

ウメハラ切り抜きから現cptフォーマットへの批判」といういうべきものですが、ざっくり言ってしまうとほぼ全編にわたって「俺たちが駆け抜けた2019までのCPTとその大会、最高だったよな!」という趣旨です。BrianFはその渦中に身を置いていた当事者ということもあり。
ウメハラ切り抜きはぶっちゃけあんまり関係ない("まあいいんじゃない"という現cpt肯定部分への反論,という目的での引用)。

要点としては「遠征で複数地域・プレイヤーが集まるかつての国際大会こそがすべての面(大会集客、盛り上がり、ストーリー形成、広告)でメリットがあった」というところ。
今現在のcptフォーマットはそれを無くす方向になっており、ポイント性ではなくともEWCの複数切符方式に方がまだ「国際大会」形成に寄与していた、という感じ。
自分も大会の面白さというのは遠征・越境の発生、それによって生まれるストーリーこそが大会の面白さの源泉だと考えているので、これにはかなり同意できます。

ただこれは過去CPTでたびたび言われた「何度も遠征する労力」は度外視しているし、「EVOと各地の大会がいくつもある北米大会シーン」が土台にあったうえでの話でもあるので、日本側からの「国内を優先したほうが良い」という立場を否定できるものではありません。
BrianFの主張の中で既存路線の鉄拳TWTツアーの話も出てきますが、(サウジの影響もあり)国外遠征数はかなりの数になっていました。

一方でWWの代表選出自体はかなり理にかなったものであり(BrianFもたびたび触れている)、過去のCPTでも地域枠はあったし他のゲームでも鉄拳のdojoシステムを皮切りにどのゲームも取り入れている要素ではあります。
ただこれが多すぎることによってオフラインプレミアの魅力を無くす方向に力が働いている…といったところ。

また何度か「TNS」という語が出てきますが、これは北米における最大手オンライン大会チャンネル「TampaNeverSleeps」を指しており、このチャンネルは(それまではオフライン対戦会が主だった北米の)コロナ期のオンラインシーンで重要な位置を占め、今では「あらゆるゲームの定期オンライン大会を週に何度も開催する」という怪物チャンネルになっています。
ことSF6初期にはPunk,Du,MenaRD,Cabaらが毎週参加ししのぎを削っていました。これがあるので初期にMenaRDが「なぜ日本(のプロ)はオン大会で練習しないのか?」と疑問を呈したりしていたわけ。
今回のBrian_Fの主張だと「北米の上位面子は毎週TNSで見れるのだからオフ大会でそれを繰り返されても…あるいはWWで分割して争わせても…」という意味になります。これはネットコードが良くなりすぎて北米間の遠征があまり刺激的ではなくなってしまったという意味でもあり若干複雑な問題です(過去は"東西""南北"の地域間での争いが定番で、今もまあまあある)

まとめるとWW多すぎるね、と昔は最高だったな!になってしまうのですが、「国際大会で生まれる遠征・越境・ストーリーこそが盛り上がりの原動力だった」という部分は全く同意できるもので芯を食った意見だなあと思いました。