setofuumiのblog

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なぜウメハラのヒットボックスはCPT精神で禁止されたのか

というのは単純な話なので適当に書いたら俺が思ったことを好き勝手に書きます

 

もくじ
・順番
・自分視点の解説
・感想(おもに何かのたびに書いて捨てていたもの)

 

前置き
ヒットボックスを巡るそれまでの話は以前書いた
https://setofuumi.hatenablog.com/entry/2019/05/15/230433
以前も今回も個人の観測によるものなので何か足りないものがあったら足します。

 

順番

1.まずウメハラ自身が自作ヒットボックス(純正ではない。以下HB)の挙動を配信し注目される

2.自分が書いた以前の記事の状態(北米大会におけるフルスケ斜め入力ボタン問題での決着・多様性の話など)

3.北米大会ComboBreaker(以下CB)2019で、話題になっているウメハラのやつはダメ、ということで禁止される。ここでCBとの協議の結果Capcomからの文面で出たのが「CPT精神」文章。

4.後日、今現在CPT_rulesに書いてある細々としたルールが出される
CPT_rulesで書かれている新たな禁止を単純化するとこう
・同一ボタン(キー)の追加増設の禁止(純正パッドは例外)
・(同時入力処理などの点において)純正パッドおよび純正HBの仕様・挙動から逸脱すること

・補足:左右同時押しの処理
「ゲームの処理」
1.sfvなど 同時入力されたら前優先
2.鉄拳など 同時入力されたら打ち消してN

「コントローラーの処理」
1.キーボード・パッド・自作HBなど他色々ほとんど全て そのまま同時入力される→ゲームに従った処理
2.純正ヒットボックス 打ち消し(N入力)される→ゲーム処理がどうだろうとN
3.自作ヒットボックスの一部 後押し優先→ゲームがどうだろうと後押し優先
↑*この3がCB2019の問題においておもに問題とされていた点  

 

自分視点の解説

  1.まずウメハラ自身がHBの挙動を配信し注目される  
まず前提としてここらへんの配信において「禁止も含めた結論」をウメハラ自身が求めている 。

2で書いたフルスケ問題でたとえるなら「使っていて上位に行った側」と「物言いをつけた側」両方の立場を同時に取っているし「どっちでもいい」といったコメントもしている。なので「急に一方的に狙い撃ちにBANされた」わけではないし、大会・capcom側が「なんらかの裁定」を出す必要はこの時点で求められていた。

またここにおいて「ウメハラ使用自作HB独自の挙動(後押し優先)」なことと「純正HBおよびキーボード・パッドで今まで普通に可能だったこと」が区別されておらず(ウメハラ自身もさほど区別していない)、ネットのコメント等だとかなり混同が見られる。

 3.ComboBreakerで、話題になっているウメハラのやつはダメ、ということで禁止される。  

この裁定は
・「ウメハラ配信で話題になっていた」ことへのアンサー(ウメハラ自身も禁止なら禁止でいいくらいのことを言っていた)
・そもそも北米運営の一部で「純正HBにはない挙動(同時押し処理・後押し優先)はだめだよ」となっていた
といったファクターがあり、そこでCB運営とカプコンとが着地点を探した結果だと思われる(実際CB運営のHadouが色々喋っている)(この際カプコン側からCBという大会直前においてひとまず出されたのが"CPT精神"文章)

4.後日、今現在CPT_rulesに書いてある細々としたルールが出される  

ボタンの増設に関してはっきりと決められたのはこれがおそらく初めてかもしれない。  
それ以外は(純正の範疇を超える同時入力処理含めて)ほとんどのことは「これまでの北米大会運営裁定の追認」といった感じ。純正ヒットボックスの普及と上下同時押しに関する点、多くは大会運営の裁量である点、多様性の点などはちゃんと押さえられている(逆にこれらの点をしっかりと押さえたインターネットコメントおよび記事はほとんど見られなかったのでちょっと残念だった)

・そんでどうなったの
ここ前後のブームの中で「通常レバーコンに方向キーを単純増設しよう」という流れもできていたので(いわゆる立ち天衝方式)、これによってボタンの増設の話題に関してはその流れを断ち切られることになった。
それ以外は同時入力処理の問題が北米運営の一部で考えられていたものが一気に加速して明文化された感じに。
パッド・キーボード・純正HB、その他該当しない様々なコントローラーに関してはこれまでも大会で使われていたしrulesはその「これまで」を尊重した内容になっている。

 ちなみにガイルにおいて強い、とされていた要素は純正HBにも自作HB独自要素にも別々にあり、結果ウメハラは後者が禁止されたので前者の利点を活用してプレイすることになった。

 

感想
・ヒットボックス(式)の入力はずっとあった、ということ
前も書いたけどまず純正のHBが出始めた時点でHB使いで北米上位・強豪と認識されている人が複数いた(UMvC3において顕著)
PC版(今現在はかなりの数のゲームでPC版が存在する)のデフォの操作デバイスはキーボードだし、そのまま上達する人もいる。キー入力特有の操作もずっと出来た。
中国韓国だとこれが顕著で、自作のHB状のものでもキーボードのキーを用いたりキーボード配列になっているものもある(前記事で引用したistmallのものはそのまんまそう)
豆知識としては「mixbox」なるものはmixbox社が作ってる製品で左にキーボード十字キー+アケコンボタンのミックスされたもの。中国韓国勢に多い自作のものはこうではないものも多数ある。

具体的にコトが起った問題としてTGSでのDBFZ公式大会におけるコリレス問題があるがこれがびっくりするくらい参照されない。TGSの公式大会で日本運営において(これまでの大会ではありえなかった)裁定が出て遠征までしてきためちゃくちゃ強い人が出れなかった事例なんだけど(後に変更されたので解決したとはいえるが…)

KOFはアジアではPCの初期設定で入っていた」みたいなトリビアがバズるなら同程度に「キーボード特有の格ゲー操作はずっとあった」と認識されそうだけどなぜかそうはならないよね

メーカーが決めろ、というのはある種の正論なんだけど、自分はあんまりそこに乗りたくない。なんでかというと大会は大会運営が開催するものでメーカーが開催しているわけではない、という立場なのでそれを決めるのもまた大会運営(およびそれに関わる参加者全員)だと思うから。
事実ComboBreakerを含む北米大型大会(Evoだってそう)はそう成り立っているし、その中でめっちゃ揉めたこともありつつ(前記事のフルスケの斜めボタン問題等)今の形になっているし、めちゃくちゃ面白ワードになった「CPT精神」(これが面白ワードなのは認める)というのも何で出たかというと「大会運営の成り立ちを超えて裁定を出すことはできない」という判断の結果だろうし(事実後日発表した線引きもそういうものだった)、「そこの成り立ちを超えてメーカーがすべての大会を従わせろ」という意見には自分は乗れないなあ、と思う(そういう立場があるのはわかるしもしかしたらそっちが未来になるかもしれませんね、そういう未来になったらおめでとうございます俺は悲しいけど、とは思う)

なのであの件に関して「北米運営がガバガバ・間違った」みたいな言い方をされるのはめちゃくちゃムカつくし、「カプコンが全部決めるべき」というのも「じゃあ北米運営のやってきたことは無視なわけ?」と思ってムカついてしまう。

あと日本格ゲーTwitter空間には日本における大会運営の中核になる有名人とツーカーですよ俺詳しいですよって人が大量にいるしなんなら運営に直接関わってる人もいっくらでもいると思うんだけど、その人らがcptに限らず「こうすればいいよね」って教えるなり決めるなりして日本大会ルールを決めればすぐ解決するのでは?ツーカーなんだしすぐできるんじゃない?なんならその日本大会ルールが定着して世界の業界全部で共有できる財産になるじゃん(いわゆる早稲田式はそうなったし)と思うんだけどなんだかその人たちの選択するのはおおむねリアクション大喜利なんだよな(実際これまで1年半の間でcptというくくり以外のあらゆるゲーム・メーカー・主催の大会においてそういうアクションはなかったと思う。この1年間はコロナでオフ大会そのものがなくなっちゃったけど)
今年めちゃくちゃ増えたオンラインのルールあれこれも日本だと大喜利になっちゃうんだけど、これに関してはだいたいの場合2016あたりから北米のAlexValleのLevelUp(discordのOnlineWarrior)が作ったひな形をずっと踏襲してて(もちろんメーカーが関わらない北米オン大会もかなりこれで行われている)、それが良くないのならば日本式として変えてそれをスタンダードとするなりAlexValleにお前変えろよって言えばいいだけだと思うんだけど2016も2017も2018も2019も特にそういうことにはならなかったしこの状況の2020もそうなのかな、と感じている(注:大会運営している人がやっていないと言いたいわけではない。ネットの機運に対して。)

・ゲームメーカー(カプコン)であるとかメーカー団体(JESU
上記のような「ルール」に関するあれこれ含めて、何かしらお題が上がった時にもれなく「メーカー・メーカー団体がやらないのが悪い」論が出てくるんだけど、それ本当に本気で言ってるの?だとしたらヤバくないか?ってずっと思っていて、
アケコンの例で行くなら「フルスケの斜めボタン」はプレイヤーが大会運営に言って、大会運営がその時はその場の裁定をして、その後にほかの色んなものが議論して今現在の形になっていったものなわけだけれども、これに対して(この例では1ミリも出てこないのに)本当に「メーカーが全て決めればいいのに」と思うの?という。
だいたい「大会」というのは多くの場合複合イベントでいちゲームのためのものでもいちメーカーのものではないし、それはCPTなどの認定システム(認定システムとしてはバンナムもアークも踏襲している)が出来上がった今現在でも全く変わっていないはずで(元からの運営というのが存在しない「ためにする」イベントもいくつかはあるが多数ではない)、
むしろ「認定システム」というのがそもそも運営の自主性をかなりの部分尊重しているシステムなわけで(バンナム鉄拳が採用しアークでも2020採用されるはずだったDojoシステムはそれの最たるもの)、2019のヒットボックス騒動でも「CPT精神」はギャグっぽいけどそれはこれまでの「尊重」を保ったものだったのは間違いなくて、後に出たルールの文面にも純正ヒットボックスが根付いている経緯をちゃんと踏まえたものになっていた

…という前提がまずあると思うんだけど、それらを全部うっちゃってこの意見を持つならば「メーカー(jesu)が頭で全部あらゆることを決めて大会側・プレイヤー側は単にそれに従う」のが理想のあるべき大会の姿になっちゃうけど本当にいいの?って思ってしまうし、俺の頭の中にある大会とだいぶ違うなあ、と感じてしまう。

ただでさえ「日本の大会」はコリレス問題のときに「メーカーの定型文によってこれまで問題なかった他国のトッププレイヤーを出場辞退させる」ことまでやっちゃっているわけだけど(かなりすごいことだと思う)、それは以後撤回されたからそれは一応の成果なもののそれに言及する人もかなり限られているし、前述のうっちゃった意見を運営に近しいプレイヤーや運営に関わる人が主張するのもちょくちょく見ているので、もしかしたら「日本における理想の大会」は本当にそういうものなのかもしれないんだけど、俺の思ってた(これまで見てきた)大会はちょっと違うので悲しいね、という話。