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2022年プレイバック GGST_NA地域(UMISHO,NBNHMR)

AWT予選通過者2人を紹介する

 

2人が登場するまで

自分が2022EVO直前でまとめたもの。2021からの1年間で勝っている人を紹介した。2022年はこれらの多数の実績者を新人2人が飛び越えて行った1年ということになった。

これまでの北米GGST事情とEvo2022_GGSTの上位シード予想 - setofuumiのblog

 


UMISHO

 

登場(2021年12月~)

https://www.start.gg/user/c50acbc2/results?page=1
この欄の末尾に飛ぶ(>>をクリック)と「大会に出始めた頃」がわかる

まともに参加したのが2021年12月のNLBC(98名参加。北米でもっとも質、量ともにハイレベルな対戦会)で、いきなり7位になっている

11月実装のケイオスを使用していることがわかる。

その後は各種定期オンラインで上位常連化、そして2022年3月以降はすさまじい勢いで勝ちまくり、ComboBreaker参加までの3月~5月におけるオン戦績は
約40大会参加で1位が約60%という驚異的な勝率を誇った(40回も出場してること自体もすごい。DQを除外した平均順位だと約2.25。大小さまざまなオン大会に出ているがそのほとんどはメジャーなオン対戦会でありガチの上位面子が参加している)


ComboBreaker2022_2位(2022年5月)

UMISHOはこの成績をひっさげて初めてのオフ大型大会ComboBreakerに参加、大会運営もそれを認識し、上位8名のシード位置を割り振った
PGstatsのtop8画像からシード3位なのがわかる

個人的にびっくりしたのはパッド操作のポジションが浮かせたかなり高い位置なこと(冒頭の写真の位置でそのままプレイする)。格ゲーオフ大会ではあまり見ないスタイルなので、「オンラインで強くなった」ことがこういうところにも表れていると感じる。
↓別大会だがプレイの様子がわかるclip
https://clips.twitch.tv/InventiveAgitatedSangEagleEye-s72WV5K6Qwyv2f5y

結果はTempestNYCに敗れての2位だったがオフ大会でもその実力を証明。そして6月の2.0アップデートによるケイオスのプレイスタイル変化があってもその強さは変わらず、8月のEVOでの優勝まで駆け抜けることになる。


ハッピーケイオス

ケイオスは2021年の11月実装。前述の2021年12月の大会ではすぐに使い込み7位入賞していることになるが、別に北米でUMISHOだけがケイオスを使っていたわけでもない。

1月:LostSoul FrostyFaustings_3位
GG前作の強豪であるLostSoulが使用して大型大会FrostyFaustingsで3位を獲得した。それまではキャラ難民ぎみだったので上位にはなっていなかったがLostSoulいまだ健在、といった結果に。
https://www.start.gg/tournament/frosty-faustings-xiv-2022/event/guilty-gear-strive/standings

2月:symbolist 公式西地域予選_優勝
この年北米では地域ごとの公式オンライン予選があったが、西地域予選で大本命のJonathanTeneザトーをSymbolistケイオスが撃破して逆転優勝。なおSymbolistのメインはソルで、このGF以外、進出した決勝大会含めてすべてソルで戦っている。

『GGST』世界規模大会「ARCREVO 2021」結果。日韓、北米、欧州の3地域実施

https://www.youtube.com/watch?v=QUbH4zEZsBo

この2大会での活躍があったのち、3月~5月のUMISHOオン大会無双期が来ることになる。UMISHOがこれらの活躍からヒントを得た側面もあるだろうし、北米全体で「ケイオスは倒さなければならない」という意識も当然生まれていたと推測できる。

 

Overwatchプロという経歴

広まったのはEVO時のApologymanの発言

および優勝後のインタビュー(Contendersで勝った、という発言あり)
https://www.fanbyte.com/games/news/overwatch-is-trash-some-wisdom-from-guilty-gear-evo-champ-umisho/

これはマジで、どうやらこの人っぽい
https://liquipedia.net/overwatch/Salieri
(evo後にstartggの名前欄が記入されファミリーネームが一致しているのでほぼ間違いないと思われる、またLiqupedia_Fightingでの記述では生年月日も同じなので確認済みかも)

Contendersというのはいわゆる2部リーグ(昇格はない)だが、Overwatchの規模はハチャメチャにでかいため2部でもガチガチの競技リーグであり、そこでなんとシーズン優勝している。ちなみに日本人としてOverwatch1部リーグ入りして有名になったta1yoが北米活動を始めたのもこのシーズンで、contendersの対戦相手として参加している。(ta1yoはこのシーズンの活躍によって1部に引き抜かれ、UMISHOは優勝チームの一員ながらリタイアを選択することになる…というわけ)

実はEVO前にもこの情報は本人の口から語られている。
Umishoの「Fire pit」発言

これは何かというと「(1000人参加なのに)ComboBrekaerの賞金って他と比べて少なくね?」という趣旨の発言をした強豪プレイヤーへの返答。ここでいう「他」に当たるOWの2部リーグの過酷な経験をふまえて「コンボブレーカーで得た素晴らしい経験を賞金と交換するつもりはありません。」と述べている。

 

 

NBNHMR

写真中央。


登場(2021年6月~9月)


https://www.start.gg/user/d7e2e9c8/results?page=7&filter=%7B%22videogameId%22%3A%5B33945%5D%7D
この欄の末尾に飛ぶ(>>をクリック)と「大会に出始めた頃」がわかる

2月~4月に数回大会に出て好成績を獲得しているが6月以降のオン大会結果がものすごく、強豪が出るオン大会でもほぼ100%のtop8率を残し、CEOtaku開催直前である9月に入ると優勝を量産している。
ちなみに自分もEVO直前の時点で認識していたがEVOには不参加だった

CEOtaku2022参戦(2022年9月)

そしてやってきたCEOtaku、NBNHMRは西側勢ながら遠征参加が叶いオフライン大型大会に初参加となった(西側のEVO不参加だったし毎回参加はできない環境だと思われる)。
CBのUMISHOはトップシードだったがNBNHMRは1次プール内1位シードはもらったものの全体では低めのシード。1次プールを抜けた2次予選ブロックで実績者のTempestNYC,Zandoと当たる位置に置かれていた。「UMISHOは勝ったけどそんなこと2度もないだろ」といったところだろうか。

結果
(1次プール 3-0×4)
3-0 SonicFox
3-0 TempestNYC
3-2 Zando
3-1 JonathanTene
3-1 Bean
3-0 Bean
ということで2度目が起こってしまった。

ComboBreaker優勝のTempestNYCを3-0で倒した際のclip

冒頭にリンクしたまとめで書いているが、北米GGSTにおいて2021年までの実績者は非常に安定した成績を残している。それにも関わらず「2021年シーズン中には影も形もなかった」2人の新人が北米代表となってしまったのであった。


レーティングサイト


NBNHMRには「オン大会上位」の他にある側面があった。
何かというと非公式のレーティングである。
http://ratingupdate.info/top/all
11月以降更新がないので一覧にいないが、9月にはレート2500を達成している
http://ratingupdate.info/player/2EC8F9E5F75EAB4/NA

この手のものはあくまで「ここに登録している人」の中での数字であり地域差も考慮されないので参考程度だが、少なくとも北米オンラインにおいてとんでもないパフォーマンスを誇っていたことになり、そしてその実力が初参加のオフライン大型大会でも発揮された、ということだろう。
ちなみにここで高いレーティングとなっているDarkraiディキンソンもNBNHMRと同じONiに所属しており、注目のプレイヤーのようだ(大会で高いシードを割り振られたりしている)


余談:日本スマブラとのリンク


自分はさほど詳しくないが、2022年は日本スマブラでも同じような現象が見られた。
現在は日本のZetaDivisionに所属となったあcola あcola | 格ゲープレイヤーWiki を筆頭として非公式レーティングサイトであるところのスマメイト(https://smashmate.net/)上位者が次々とオフ大会で活躍しており、この1年で情勢が激変している。
これは当然2020~2021のCovidショックによるオンライン移行、およびオフ大会の中止がそもそもの原因ではあるだろうが、2022年を象徴する現象だったのかなと感じる。