setofuumiのblog

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CPTプレイバック2018 part1「ProblemXと欧州」

「ProblemX」
今年の大事件は間違いなくProblemXのEvo優勝でしょう、ということでここから。
今年のProblemXを語る上でのキーマンとなる「ガチくん」「Jwong」の2人との関係から1年を振り返ってみたい。

・「vs ガチくん」
ガチくんとは昨年のEGX(UKプレミア)で2度対戦、結果ProblemXが3-2,3-2でギリギリで勝利し、2016年のPhenom以来の「欧州勢によるプレミア優勝・防衛」を達成。そしてこのEGX前後の欧州大会も全て優勝とし、2017年CCも壇上へ進出。「ProblemX一強」の時代が来ることになる。
https://kakuge-checker.com/topic/view/05372/
ちなみに翌年、つまり今年のEGX2018のタイトル絵にはこの対決がイラスト化されたものが採用された(なお2018ではガチくんは日程被りのため不参加)

https://pbs.twimg.com/media/Dj4wxVoU0AAEdat.jpg


ここまでが去年の話。今年はというと、Evo前哨戦であるCEOでProblemXが2-1勝利、そしてEvoでは最終日Top8W側で当たり3-1でProblemX勝利。ProblemXがその勢いのままEvo覇者となったのであった。

・「vs Jwong」
Jwongとは北米ランキング大会で2度のGFを戦った。というのも今年のProblemXは「ランキングも含めた」北米遠征が非常に多く、入賞獲得ポイントの回数は北米の方が多かったほど。欧州プレミアを回避して北米ランキングに出場することすらあった。単に北米大会経験を積みたかったのか欧州の他プレイヤーに譲ったのかは定かではないが。

北米ランキング遠征1回目は5月の「TexasShowdown」で、ここは4位でMenaRD,NuckleDuに負け。
2回目はこれも5月のカナダ「Toryuken」に参加。ここで当時メナトになりつつあったJwongと対戦。ベガvsメナトで2度負けての2位となってしまった。
さらに3度目、6月の「NorthWestMajors(NWM)」にも参加。ここで再びJwongとW側、GFで対戦。ProblemXはキャラをアビゲイルに変更で通し、W側3-0、GF1-3リセット、GF3-1でJwongメナトを退けて3度目の正直での北米大会遠征優勝となった。

3度目の正直でめっちゃ嬉しそうなベンさん

www.youtube.com


・余談
この3度目の正直になったNWMはJwongメナトがV2だった回。「これが対アビの秘策なのか?」「コンボやらずに楽をしたいだけでは?」などなど様々な憶測を呼んだ。その後使用・注目されることはなかったため後者っぽくはある。

・「CC本戦」
そしてCCではProblemXはW側でJwongメナトに敗北、なんとそのまま最終日Top8を逃すことになり、逆サイドを駆け上がったガチくんがCC覇者となったのであった。ガチくんとProblemXが当たったら、あるいはときどがガチくんと当たらなかったら…など順位シード分けの妙が出た結果となったと言えるだろう。
来年は"チャンピオン同士"となる「ガチくんvsProblemX」がどうなるのか楽しみである。


「欧州、そしてUK・WSO」
ProblemXを取り巻く欧州および地元UK事情にも触れておきたい。
今年はProblemX自身もそうだが、彼を含むUK勢が存在感を増した年だったと言えるだろう。
これまで欧州はLuffyが君臨していたこともあり、格ゲー拠点としてフランスが中心にあった印象が強かった(実際大会も多いし、今年はStunfestが復活)。
しかし今年はProblemXの躍進はもちろん、日本と同様に「RedbullSphere_London」ができたりでローガンやFwordらが中心になって継続してきたUKコミュニティ「WSO(WinnerStaysOn)」が活発化。ローカル大会・イベントも増加した。

Red Bullと共に新章を迎えたWinner Stays On | Gaming Sphere | ストV
Evo優勝の瞬間にはそれらWSO組メンバーが駆け寄り、ProblemXの談話では勝因として地元のConfz豪鬼(写真で抱き合ってるのがConfz)との対戦経験を挙げるなど、UK勢全体の力が感じられた。

https://www.4gamer.net/games/397/G039789/20180810060/SS/002.jpg

 

欧州全体としてはUK勢では若手Shakzの活躍、Hurricaneの初タイトル獲得+Finalでの下剋上(ProblemX,Luffyに勝利)、UK以外でもAkainu,Saltykid,Momiらが3強を上回ることも数度あり、可能性を感じさせた。
とはいえ、昨年末できあがった「欧州3強」の構図は崩れず、CCルールの欧州への厳しさなどから3強のみのCC出場、今年ルールによる「圏外からの出場枠」は中東のAngryBirdに奪われ*1、Akainuらが数度の北米遠征をしたものの思うようには結果を出せず…といった場面も見られた。

フランスとUKの2大拠点化、欧州内のGfinityリーグの継続、といった要因で欧州全体のレベルアップはなお続くと思われるので「4人目」の出現に期待したい。

 

おまけ

Packzは前夜祭を含めたEvoですげー頑張っていた(前夜祭の上位で負けたPunkに本番でリベンジ勝利)
https://smash.gg/tournament/weds-night-fights-x-esports-arena-las-vegas-evo-edition/event/street-fighter-v-arcade-edition/entrant/1976146

https://smash.gg/tournament/evo-2018/event/street-fighter-v-arcade-edition/entrant/1916823

*1:リージョン的には欧州だが実質遠征者ではあるのでこう表現