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CPTプレイバック番外:WinterBrawlX

WinterBrawlXは2月末にアメリカ東部で行われたスト5はじめての北米大型大会。

なおCPTではない(同じ週に欧州で初のCPTが開催されていた)

伝統ある大会であり、西から遠征してきたF.Champらを、東はGoldenCenが主催するNLBC組(Sabin,LIJoe,Moonsら)が迎え撃つ格好になった。

結果

Winter Brawl X Results – Shoryuken

自分が書いた結果

WBXの結果 - setofuumiのblog

決勝の動画

Street Fighter 5: Winter Brawl X Tournament - Grand Final - Julio (Ken) vs LI Joe (Nash) - Top 16 - YouTube

 

優勝したのは東のLIJoe。

2015.12.14 | Casuals:LI Joe | Games

闘劇経験もあるLIJoeだが、昨年末にRedbull記事で紹介された段階では「プレイヤー兼トーナメントオーガナイザー」とされており、記事全体としては「プレイヤーから運営側へ」といったニュアンスを感じ取ることができる。もとより遠征して大きなトーナメントを制する…といったプレイヤーではなくて、地域を支えているベテラン、という存在だったわけだ。

その彼が西からの遠征勢を倒しまくり、最後はLoosersから逆転優勝してしまった。スト4の時代もそうなかったであろうビッグタイトルを獲得した衝撃は、GF直後の録画の様子からもはっきりとわかる。

そしてこの後、Evo2016で再び彼がヒーローとなったのは皆さんご存知の通りである。

 

逆転を許し、準優勝だったのは西のNoCal勢のJulio。

スト4時代から強豪ではあったものの、大きな結果はない。4時代に躍進したSoCal-WNF組の華々しさと比べると、まったく目立たない存在だった。

そんな彼に注目する人物がいた。Julioの友人で、Topanga弟子だった須田くんである。

この大会ではWFで勝利したのち、GFで逆転されてしまうことになるが、その後のCPTシーズンで大活躍。SoCal組のChrisT、Brentt*1との「TeamKen=Trinity」としてケン旋風を巻き起こしたのはご存知の通り。結果、世界ランキング10位。文句なしでCCFinalに出場する。まさに「Julioが来る」一年の、その始まりはこの大会だった。

 

 

スト5初めての大型大会、ということで見ていたが、その後は東西のプレイヤー層を意識することにもなった。それになにより、LIJoe、Julioが後に活躍したことをより一層楽しめたと思う。

今年一年はCPTおっかけもあって自分でもびっくりするくらい大会を見たのだが、その見続けるモチベーションを生んだのはこの大会だし、「今年見てよかったものは?」と問われたら、「CPTではない」この大会を挙げると思う。

*1:ちなみにこの大会ChrisTは不参加。Brenttはチーム戦で活躍している。

CPT全日程終了+CCFinal組み合わせ

今週でCPT権利にからむ全日程が終了。

最後のアジアオセアニア地域決勝はマゴの優勝。激戦区アジアで3勝目の偉業。かりんでのプレミア勝利は初。2位はMOV春麗で、春麗はTopTierとされながら、今年一年間通じてプレミア未勝利という結果になってしまった。

マゴがプレミア切符獲得だが、GP上位だったので変動はなし。地域決勝はポイントもないのでランキングはそのままで、23位かずのこがGP抜け、アジア枠はSakoとTse4の2人となった。

 

これで32名のCCFinal出場者が確定。

注:Misterioが不参加になる、というもっぱらの噂なのでそうなればKBradに変更→GPランキングでズレるのでもっと変わります。

ちまたでは画像やChallongeなどでもう作成されてると思うが、トーナメントの組み合わせ予測を雑に書いた(前年どおりの完全GP順による予測)

 

01.Infiltration           02.ときど

32.DRRay            31.Tse4

16.Luffy             15.えいた

17.マゴ             18.GO1

08.MOV             07.GamerBee

25.RichiOrtiz           26.RyanHart

09.ウメハラ           10.Julio

24.Brolynho           23.かずのこ

 ~~~              ~~~

04.NuckleDu          03.JustinWong

29.XsKSamurai         30.Sako

13.Xian             14.ハイタニ

20.CCL             19.F.Champ

05.ふーど            06.XiaoHai

28.Misterio           27.ProblemX

12.ももち            11.Phenom

21.ChrisT            22.M.Crimson

 

おそらくこうなるので、もっと見やすいところを参照してもらえばよいのだが、この予測が外れた場合も書いてみようかと思う。

CC公式ページのRulesには

As shown in the Capcom Pro Tour Tournament Tree below, there are five ways to qualify for one of the 32 available qualifying spots at the Capcom Cup:

  1. Winning 1st place at Evolution (1 available)
  2. Winning 1st place at a Global Premier Event (11 available)
  3. Winning 1st place at a Regional Finals (4 available)
  4. Placing in the top eight (8) of the Global Ranking Point Leaderboard (8 available)
  5. Placing in the top two (2) of a Regional Ranking Point Leaderboard (8 available)

となっている。これが原則で一年やってきたわけなので、この順番を参照しつつ、タイブレイクはGPで…と予測すると、序列がちょっとズレてこうなる(11/20修正した)

 

01.Infiltration           02.ときど

32.Tse4              31.Sako

16.ハイタニ            15.Xian

17.えいた             18.Luffy

08.ウメハラ             07.ももち

25.Brolynho            26.RichiOrtiz

09.マゴ              10.DRRay

24.かずのこ            23.M.Crimson

 ~~~               ~~~

04.XiaoHai             03.NuckleDu

29.Misterio             30.XsKSamurai

13.MOV              14.Julio

20.F.Champ            19.GO1

05.GamerBee           06.Phenom

28.ProblemX            27.RyanHart

12.ふーど             11.JustinWong

21.CCL              22.ChrisT

 

 こっちのケースになるのはかなり考えにくいが、公式発表待ち、ということで。

日本eスポーツリーグってなんなの?という話

・日本Eスポーツリーグ

今年9月にされた発表の様子。色々と話題に。

『日本eスポーツリーグ』が2016年11月に開幕決定、プロスポーツチーム東京ヴェルディを含む全国6チームが出場 | Negitaku.org e-Sports

ここで出てくる各チームが選手と「契約」を結んでいるニュースもいくつか話題に。

GO1選手、どぐら選手、たぬかな選手らがプロゲームチーム『CYCLOPS OSAKA athlete gaming』へ加入

 

・なんなの?

ざっくりいうと2011年から続けているEスポーツイベントであるところの「eスポーツJAPANCAP」の後継イベント。

ぱっと検索して出たやつをリンクしておく。

2011 第1回 http://mastercupofficial.com/747

2012 第2回 http://www.4gamer.net/games/137/G013797/20120427074/

2012 第3回 http://www.4gamer.net/games/137/G013797/20120824102/

2013 第4回 http://www.4gamer.net/games/169/G016988/20130121027/

2013 第5回 http://www.4gamer.net/games/212/G021239/20131018100/

種目は「鉄拳」「FIFA」「StarCraft2」が基本となっており、当初から「地域のフランチャイズチームに所属して対抗戦」という格好で行われていた。北海道のチームなんかはそのまま継続している。

これをリニューアルしてリーグを組もう、というのが日本eスポリーグ、という理解をしている。JAPANCAPの段階では運営組織+周辺機器メーカーが行っていたが、2016年からはさらに関連企業やクラブチームが関わっていくことになった。

 

・どういうとこなの?

中心になってるのは「日本eスポーツエージェンシー」。

人物で言うと筧誠一郎という方。→筧誠一郎 (@miximouse) | Twitter

「リーグ」「協会」「EスポーツMaX」に関わっている人。

 

今年色々あった「eスポーツ協会」とは当初から協力関係。

自分が書いたのはこれ Esportsってなんなの?という話 - setofuumiのblog

「協会」は日本代表を国際大会に…という趣旨なので、そこへ繋がる国内大会をリーグで行う、ということなのであろう。

 

ちなみに「JAPANCUP」時代にnegitakuですでに結構つっこんだ話がされている。

『eスポーツ JAPAN CUP』について思うこと - Negitaku.org Blog

『eスポーツジャパンカップ』を主催する筧 誠一郎氏にインタビュー、ゲーマーが評価される仕組みとしてプロゲームリーグ設立を目指す | Negitaku.org e-Sports

今年の発表では「地域フランチャイズ」というところがかなり強く打ち出されていたので、その方向を目指して進んでいるといえる。

 

・私見

2012年のインタビューでだいたい語りつくされているが、プレイヤーあるいはコミュニティで大会を行ってきたジャンルは、「地域フランチャイズ」に対して懐疑的な見方になるのはしょうがないところがあると感じる。

また一方で、何のジャンル、ゲームにしても「定期的な(大型)大会」あるいは地方単位での大会、コミュニティの存在というのは、「必要だが難しい」といった段階にあるように思える。そういう状況を支えていく形になるのであれば、「リーグ」は根付いていくんではないかな、と思った。

CPTプレイバックpart5:Online Event: Asia-Oceania One

オンライン:アジアオセアニア1は8月1週の大会。

アジアオセアニアの南側(での登録?)のみ参加可能。シンガポール、タイ、マレーシア、オーストラリアといったところ。

『スト5』カプコンプロツアー“オンラインランキングイベント”の詳細が発表。日本は10月22日(土)

Online Ranking Event: Asia-Oceania One and Latin America One Results | Capcom Pro Tour

録画はCFチャンネルsubscribeのみっぽい。Challongeが更新されてないので結果

.1st:Xian

2nd:MindRPG

3rd:VanillaLoliPop

4th:Seed^SKZ

5th:KOFMaster

5th:YogaWater

結果としてはXianの優勝。これでXianはロシア大会(欧州枠)に続く+128でGPランキング上位へ。その後もGPを伸ばし続けることになる。

2位以下は有名どころではないが、その後のアジアランキングでも名前が出るプレイヤーが入っていた。

 

・2位MindRPG

シーズン序盤のタイ大会でも活躍していたベガ使い。Xinaとの決勝ではなんとネカリにキャラ変え、これが成功してリセットすることに成功したが、一歩及ばなかった。のちの大会ではユリアンもピックしている。この時の+64Pは、最後までアジアランキングで存在感を放つことになる。

・3位VanillaLoliPop

シンガポール勢のバルログ使い。4時代はGambleBoxer。この後もアジアランキングで活躍。ボクサーも触ってはいるようだ。

・4位Seed^SKZ

シンガポールの(たぶん)若いキャミイ使い。SEAMではハイタニを破る活躍、最終戦のマレーシアでは7位にランクインしている。期待の若手だろう。

・5位KOFMaster

マレーシアのファン使い。この後インドネシアの大会でボンちゃんを破って3位に食い込むことになる。

5位YogaWater

タイ大会でも目立っていたダルシム使い。その後のCPTでの活躍は薄かったが、MindRPGと並ぶタイ勢の強豪として知られることになった。

9位にシンガポールのレスリー(4時代サガット使い、現在はリュウ)、13位にオーストラリアのSomniac(4時代からのベガ使い)がランクイン。

ちなみに該当地域に入っていたベトナムからMarnが出場していたが色々あって早々に敗退していた。(Marn個人がその模様を配信していた)。またこの大会では目立たなかったが、フィリピンも該当地域だった。

4時代に活躍したChuanを筆頭とするチームFV(マレーシア)の面々も後半のアジアランキングで活躍することになる。

 

該当地域ではシンガポールのxian、ベトナムのMarnくらいしか世界的な知名度はなかったといえるが、こうしてみると、ある者は熱帯をやりこみ、ある者は地元コミュニティで切磋琢磨し、アジアランキングを盛り上げることになった。東南アジア地域はXianだけではない、ということを示した結果だったように思う。

RedBull関連記事:更新分

前回のまとめ。更新ぶんもこっちに追加した。

setofuumi.hatenablog.com

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2016.6.10 | 『ストリートファイターV』全米最強への道:シアトル | Games

 

CPTプレイバックpart4:CelticThrowdown2016

CelticThrowdown2016は9月第1週の欧州、アイルランドでの大会。

アイルランド『Celtic Throwdown 2016』スト5CPT欧州ランキング大会結果

http://asone.challonge.com/ja/CT2016SFVFinals

*Challongeの1回戦は便宜的なもので対戦はしてないものもある。

 

シーズンも後半に入った9月。

Luffy、CCL、M.Crimson、ProblemX、RyanHart、地元のCobelcog、RB組手で大活躍したAkainu、遠征のK-Brad…と、欧州オールスターフルメンバー+遠征のK-Bradという構図。

ちなみにこの時点の欧州ランキングは以下。

欧州(2枠)

(277 CCL)(271 MisterCrimson)(210 Phenom)(128 Xian)

(208 ▲ProblemX)(128 ▲MOV)

1位 133 ImStillDaDaddy

2位 115 Luffy

3位 96 Akainu

4位 80 W2P

5位 77 Cobelcog

まさに群雄割拠。CCLとm.crimsonが抜けているとはいえ、一回の+128で順位が大きく動く状況であった。

そんな中WFに進出したのは、これまで優勝のないLuffyミカと、なんと鉄拳勢のGeniusバーディ*1。Geniusバーディはポイント上位勢とは当たらなかったこともあるが、それでも欧州強豪に対して驚異の粘り強さと読みの鋭さで勝ち上がってきた。

WFでも粘り強さを発揮したがこれをLuffyが3-2でなんとか撃破。初優勝へのGFへ駒を進める。

そしてルーザーズ。欧州オールスターの中を上がってきたのは、イギリスのPackzかりん。このPackzかりんの戦績は以下

Packz | Capcom Pro Tour

 

これまでの成績 プレミア9位 ランキング7位 4位 5位 7位 7位

典型的なTop8付近までは行くが…というプレイヤーで、この大会でもプールで欧州トップのCCL春に敗北してしまう。ところが、そこからルーザーズを勝ち上がり、GFまで上がってきた。

 

初優勝を目指すLuffy、下剋上を狙うPackz。GFは鬼気迫る戦いになり、Packz3ー2のリセット。最終戦もフルセットまでもつれた結果、Luffyが3-2でPackzを退けた。

 

この大会でシーズン初優勝を果たしたLuffyは、以降の大会で2位、1位と獲得して+320P。欧州勢には負けなしの状態になり、GP圏内に食い込むことになる。

Packzはこの後はやはりTop8前後の結果になってしまい、欧州Pは108でとどまってしまう。結果的に欧州143PのRyanHartがCC出場の見込みになったので、ここで+128Pだったならば…という結果になってしまった。

 

欧州は遠征のしやすさからか、どの大会も上位勢が複数参加、ということが多く、上位にポイントが集中される格好になった。その中で勝ち切れるまでシーズン後半で仕上げたLuffy、勝ち切ることのできなかったPackz、という明暗の分かれる大会になった。

*1:BeasTV欧州回に出ていたので見ていた人も多いだろう

CPTプレイバックpart3:Absolute Battle 7

AbusoluteBattle7は8月第4週の大会。アメリカ、テキサス州で開催。

主催はスマブラ、格ゲー分野で精力的に活動しているPanda_x_Gaming。

アメリカ『Absolute Battle 7』スト5CPT北米ランキング大会

Absolute Battle 7 Street Fighter V Top 8 Unedited - YouTube

Evoも終わり後半に入ったこの大会、直近の2大会でNuckleDuとRickiOrtizが連続でGF対決、1位2位を取り合っており、この2人を誰が止めるのか?といった見方だった。

 

蓋を開けてみると、なんとプールの段階でNuckleDuがルーザーズへ。勝ったのは主催のPxG所属のIceガイル。

http://ab7.challonge.com/ja/pkm7c08o

Absolute Battle 7 Street Fighter V Pools - YouTube

3h55mあたりから。

 

さらにはTop16の段階でなんとSnakeEyesがRickiOrtizを撃破。ルーザーズへ送られたRickiOrtizはNuckleDuと潰し合いに。敗れて9位で終了してしまう。

(このTop32~Top8はログだけ残されている)(録画もあるかも?)

http://ab7.challonge.com/ja/z6naj4o1/log

 

そして出揃ったのがこのTop8(1回戦は便宜的なものなので対戦はしていない)

http://ab7.challonge.com/ja/qr37t910

4時代の栄光を取り戻したいSnakeEyes、最初期のやり込みがあまり結果に繋がらなかったSabin、Top8までは行けるが上位にいけないAlucard、UMvC3から移って地域では活躍しはじめたRayRay、さらにはSankeEyesと並ぶWNF組だったが5になって影が薄いAlexMyes、実績のあるHsien、地域では強豪のMikeand1keと、優勝すれば!というメンバーがずらり。

 

この中をNuckleduはTop4まで進むと、AlexMyes3-2、SnakeEyes3-2、Alucard3-2、リセット後Alucard3-2、食い下がる3人をすべて3-2で下し、逆転優勝してしまう。

結果的にはアメリカでのランキングポイントは上位にほぼ独占され、XskSamuraiの202Pが2位抜けとなる見通しとなった。ここで128Pを取っていれば…と思える大会であったし、NuckleDuの強さをまざまざと見せつけた大会でもあった。